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VLF観測
VLF(周波数3-30kHz)/LF(30-300kHz)送信電波を用いて電離層擾乱を検出する手法です。
電離層擾乱がない時、送信局からのVLF電波が1秒後に受信点で受信されるとすると、地震の前では電離層が数km低下すると、電波の通る経路が短くなり、0.99秒で到達する。これを位相が進むという。受信点での振幅と位相を正確に測定すると、電離層の異常がわかります。

予測法
国内に8〜10か所の観測点を置き、各観測点ではそれぞれ5〜7局のVLF/LF送信局電波を受信する。たとえば、福島のJJY局(40kHz)、宮崎のJJI局(22.2kHz)、オーストラリア西部のNWC局(19.8kHz)他。送受信点を結ぶ楕円によりメッシュが構成され、いろいろなパスでの異常の発生状況により、電離層擾乱の場所、マグニチュード、日程を予測します。


ULF電磁放射(ユーエルエフでんじほうしゃ)
地震に伴うULF(ultra-low-frequency, 周波数約5Hz以下)の電磁放射は世界ではじめて1988年のグルジアのスピタック地震に対してロシアグループが発見し、一年後1989年のカルフォルニア ロマ・プリエタ地震の際にも同様のULF放射があったことをスタンフォード大学グループが見いだした。その後1993年のグアム地震で電気通信大学グループが新しい解析法を用い、あらためてその存在の確認に成功した。
電気通信大学グループの高度信号処理(方位測定、フラクタル解析)などの提案により、現在ULF電磁放射の存在はほぼ間違いないとされている。
・磁力計にてULF電磁放射を受信をして解析する事により地震予測する。検知半径はM6で60km、M7で100km程度となります。
・地震は地下での破壊現象ですが、これをプラスティックの下敷きを折り曲げて割る現象に例えると――下敷きをゆっくり折り曲げると、完全に割れる前には必ずパチパチというクラック(ヒビ)が入り始め、更に曲げるとバキッという音とともに割れます。これが地震です。
・上記のパチパチ音の発生時、同様に地下では微小破壊(マイクロフラクチャ)が起こり、無数のクラックに電気が発生します(摩擦電気、圧電効果により)。言い換えると、小さなアンテナが多数発生するもので、その際色々な周波数の電波が放出され、そのうちの極超低周波(ULF=Ultra-low-frequency、周波数1Hz以下)(主としては100秒周期)が地表近くで受信されます(高周波の電波は地下での伝搬損失を受け計測できない)。

・ULF電磁放射(電磁場変動)は他に、Electro-kineticeffect(界面導電現象)と電気伝導度変化によるものがあります。
・ULF放射の典型的時間変化は地震の2〜3週間前に第1番目の強度増強、その後、嵐の前の静けさ、そして地震の数日前からまた強度上昇し、地震となる。その後は徐々に減少しもとのレベルになっていきます。


電離層擾乱 (でんりそうじょうらん)
VLF/LF送信局電波を用いた電離層擾乱の研究はロシアグループが以前に行ってはいたが、早川正士らが神戸地震(1995年)の際に明瞭な電離層擾乱を発見してから本格的に研究が開始された。
その後、電気通信大学グループはVLF/LFデータ解析の新手法の提案や長年にわたるデータから、地震に伴う電離層の擾乱の存在はほぼ疑いないことを統計的に検証しており、その研究で世界をリードしている。
日本VLF/LFネットワークに刺激され、欧州VLF/LFネットワークが構築され、現在ではインド及びブラジルにおいて日本と同様のネットワークが稼動し始めている。

マグニチュード
マグニチュードは、発生した地震のエネルギーの大きさであり、日本では震度の表示においては気象庁震度階級が使われています。

マグニチュードと震度は比例するのか? マグニチュードと震度は比例しません。 それは震源から観測点までの距離やどれほど離れているか、地盤の状態がどのようなものかに関係してくるからです。
たとえば、2012年3月8日に発生した新潟県中越地方の地震では M2.7 震度3でした。 そして、2012年2月28日に発生した沖縄本島近海では、M5.6 震度3となっています。 新潟県中越地方では、震源が内陸であったことからその震源地域が大きな震度となってきており、逆に沖縄本島近海の震源では本島から離れた海底であったことから震度3という結果になっています。

マグニチュードが大きくなると何が変わるのか?
エネルギーの規模が等比級数的に大きくなります。
マグニチュード 5,6,7,8それぞれのエネルギーとしては、M5.0を1とした場合、M5.0⇒1 M6.0⇒31 M7.0⇒1,000 M8.0⇒31,250 M9.0⇒1,000,000となります。



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